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環境演出~株式会社ムラヤマ~ | Echika 池袋アート・ショーケース
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Echika 池袋アート・ショーケース

東京メトロ池袋駅の地下駅構内、エチカ池袋2期エリアにおける
50Mにおよぶ4つの連続したアート・ショーケース。

2009年11月

池袋駅構内、50mにおよぶ4つのアート・ショーケース

2009年3月、東京メトロ池袋駅に開業したEchika池袋。2009年11月に新たに誕生した新ゾーン「ESPACE ART」の50mにおよぶ4つの連続したショーウィンドウスペースの提案コンペにムラヤマは参加しました。

この通路は、同じく2009年11月に開業したEsola池袋とEchika池袋とを繋ぐ重要な動線上にあり、東京芸術劇場へのアプローチの一つでもあります。お客さまからの与件は、(1)Echikaの雰囲気を感じることができること。(2)東京芸術劇場との関係や、立地特性・現設計を十分考慮し、融合を図ること。加えて、奥行きのない分断された4か所のショーウィンドウという特殊な環境であるため、今後のショーウィンドウの有効な活用法も併せて提案してほしいとのご要望を頂きました。

 

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限られた空間で、「ムラヤマらしい」なにができるだろう

ショーウィンドウはそれぞれ、間口は10mにも及ぶものの、奥行きは40~50㎝ほどしかありませんでした。地下通路という特殊な立地のため、ウィンドウ内はすべて燃えない素材で仕上げなくてはならないなどの、厳しい法的制限もかかっていました。

そんな条件の中で、「池袋モンパルナス」をコンセプトとしたEchika池袋とアートの薫り高い、東京芸術劇場を経て新たに生まれるEsola池袋に繋がる空間として、わたしたちは何ができるだろうか。どのような空間を作り上げれば、お客様にも通行される人たちにも楽しんでもらえるだろう。既成概念にとらわれない、普通のショーウィンドウでは表現できないような、わたしたちらしいご提案はできないだろうかとプロジェクトチームでの試行錯誤が始まりました。

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つなぐ。つながる。広がりと楽しさのデザイン

地下(Echika)から地上(Esola)へ。空間とひとがつながるために、わたしたちは案内役を見つけました。それがエチカちゃんです。Echikaのキャラクターでもあるエチカちゃんに、パリのような街並みの中を旅してもらおう!これが初めの一歩でした。
空間デザインにキャラクターの魅力を加えることで、ストーリーが生まれたのです。

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エチカちゃんの旅の始まりは、キュートで賑やかなパリジェンヌ風のお部屋です。
そこからエチカちゃんは蔦の絡まる住宅街を、おしゃれで華やかなアーケードを、芸術薫る劇場を、楽しげに跳ねまわります。エチカちゃんの旅する街並みには季節感の演出を加えたり、飾ってあるものが変わったりと、毎日通る人々にちょっとした発見をしてもらいたいという思いから、変わることのできる「遊びしろ」を持たせました。これは、ショーウィンドウの有効活用へとつながるものでした。

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つくり上げる空間を、生かす。活かされる。

お客さまからの大切なご要望でもあるように、作って終わりではなく、長く有効に活用できる空間をご提案しなくてはなりません。デザインストーリーを紡ぎだすとともに、このアート・ショーケースが1年間を通じて何を発信できるだろうかということを考えました。わたしたちは四季折々の景観の変化やイベント・必要なシチュエーションを洗い出すことで、具体的な使い方をイメージし、提案に厚みと現実性をもたせたいと考えました。

造作の楽しさだけにとどまらず、Echika池袋のテナント様のプロモーションの場としても利用して頂くことができる空間でもありたいとの思いから、今後生まれるであろう様々なこのウィンドウへのニーズを想定し、運営しやすく利用者とウィンドウの双方を活かしあうことのできる空間とシステムづくりをお客様と共に検討を重ね築きあげていきました。

これらのプロジェクトチームみんなの思いをお客様に受け入れて頂き、採用に至ったのです。

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制約をのりこえ、創造する世界を広がりあるものに

受注後の実施設計では、限られた奥行きや法的制限、熱がこもりやすいウィンドウという環境など、様々な乗り越えなくてはならない問題が待っていました。普通に考えれば、厚みのあるものは入れられない…しかし、奥行きが感じられなければ、仕上がりが薄っぺらなものになってしまう。狭い空間で、演出によっていかに奥行き感を出せるか、生き生きとした表情を見せることができるかが、わたしたちの腕の見せどころとなりました。空間づくりのために必要なパーツにも不燃材料を用い、難しい曲面の造作も工夫して加工し、世界観と法のクリアの両立をはかりました。光による演出も、光源の種類による見え方の違いや、熱による劣化を防ぐために最新のLED照明を積極的に活用するなどお客さまと一緒に検証しながらつくり上げていったのです。

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「古さ」と「新しさ」を使い分け、生き生きとした街並みを

パリなどの古い街並みの魅力のひとつは、長く街に息づき年数を経てそなわった味わいにあります。年月を経た表現をつくりだすには、環境演出で「エージング」と呼ばれる手法をとります。遊園地のアトラクションなどでよく用いられる、塗装等で古く見せる手法です。

しかし、今回の場合は、ただ古く見えれば良いというわけにはいきませんでした。古さは、一歩間違えれば不潔感にもつながりかねないものでもあります。これは、たくさんの人たちが行き交う通路に面したこのウィンドウでは、あってはいけないことです。Echikaの案内役として、エチカちゃんが旅するアート・ショーケースの中の世界は、長年愛され手入れされた、味わい深い重厚感と爽やかな清潔感のある風景をであるよう心がけながら作業を進めました。

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エチカちゃんサイズでかわいらしく

ショーウィンドウのひとつは、おしゃれで賑やかなエチカちゃんの部屋です。キャラクターの身長は約30cm。2階建のエチカちゃんの部屋にあるものは、人間サイズでなくエチカちゃんサイズでなくては不自然です。そこで、小さなからだにあわせて全てを設定しなおし、部屋を様々なかわいらしい小物たちでコーディネイト、棚や壁をかわいらしくペイントして、つくりあげました。

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「環境演出」で人々をワクワクさせたい

この現場は池袋駅構内地下通路という、一般の方々が行き交う場所でした。そのため、工事のあいだにもいくつか印象的なできごとがありました。
いわゆる通常の内装工事と環境演出の工事とは、似ているようで異なる部分があります。トリックアートやエージングなどの工事中、普段あまり目にすることのない工法に興味を持ってくださったのか、別の工事で入っておられる職人さんが通りがかって、熱心にごらんになる様子がありました。
また、ショーウィンドウの壁を隔てた裏側がお客様の事務所になっており、通りかがった関係者の方から「楽しみしています」というお声がけをいただき、スタッフ一同はげまされました。

 

2009年11月27日、アート・ショーケースはEchika池袋「ESPACE ART」ゾーンに無事オープン。

Echika関係者の方々のほか、通りがかった一般のお客さまがショーウィンドウの写真をとっておられるのを目にし、Echikaを利用されるお客さま、エチカちゃんファンにも受け入れられたのではないかと、関係者一同ほっと胸を撫で下ろしました。

みなさんに「ワクワク」していただけると、わたしたちも楽しくなります。

そんな風に仕事ができたら、そんな思いを一層強くしたプロジェクトでした。

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