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環境演出~株式会社ムラヤマ~ | 都電荒川線施設のレトロ調化
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都電荒川線施設のレトロ調化

都電荒川線の活性化計画としてのレトロ車輌導入に併せ、都電荒川線三ノ輪橋停留場/庚申塚停留場/都電おもいで広場をレトロ調化。

2008年12月

公共交通機関にも環境演出を

都電荒川線の活性化計画として、東京都交通局によるレトロ車輌の導入に併せ行われた、三ノ輪橋停留場をレトロ調化するためのデザインコンペにムラヤマは参加しました。JR青梅駅のレトロ調化などの経験を活かし、社内一丸となって取り組むことになりました。

「みんなが前を向いていたあのころ」

与件は三ノ輪橋停留場と1電停でしたが、提案にあたって、三ノ輪橋停留場だけでなく、荒川線全体を考えてみることにしました。お客さまは荒川線に乗って、停留場から停留場へと移動されます。荒川線全体でそのレトロ感を楽しんでいただくようにできないだろうか。そこで、都電荒川線全体を通したひとつのストーリーを設定、装飾を行う予定がある、ないに関わらず、主な停留場ごとにテーマづけを行い個性をもたせることを考えました。
三ノ輪橋は終発着する停留場。みんなが集う物語の始まりの場所です。都電荒川線レトロ調化の全体テーマは、「みんなが前を向いていたあのころ」。昭和30年代の豊かな時代のイメージを付加するご提案としました。

クライアントを「想う」。ひとを「想う」。

結果、受注に結びつけることができ、企画/デザイン/設計/デザイン・設計監理/施工までのすべての業務をムラヤマで請け負うことができました。わたしたちの考え方、実績、デザインが評価されたように思います。
実際の業務内容は、企画書の作成(コンセプトワーク)、デザイン提案、設計及び設計監理業務(確認申請、住民説明会含む)、施工及び施工管理(官庁検査対応)までと、多岐にわたりました。

つなぐ。つながる。広がりと楽しさのデザイン

停留場を中心としたデザインのモチーフは「みんなが前を向いていたあのころ」にふさわしい、昭和30年代の風景。当時の意匠や素材、グラフィックの表現に至るまで徹底的に分析、調査、再構築しながらも、現代の技術や機能性(不燃・構造・ユニバーサル・省エネ・省メンテナンス性など)を実現させました。入念なエージングや手書きなど、ムラヤマにしかできない技術を投入し、テーマパークに匹敵する仕上げを行いました。

造作では、隣地境界の問題から、施工に時間と手間のかかる不燃木を使用する必要があり、制作スケジュール及びエージングの施工精度に留意しました。照明では、街灯にエージングを施して、当時のガス灯を再現しました。色温度についても公共交通の安全面にも考慮しつつ調整を行いました。小物演出では、当時の企業看板を用意し、演出効果を高めました。グラフィックでは、当時のペンキ絵を思わせるオリジナルの沿線案内イラストマップをご提案。出来栄えを気に入っていただき、停留場のみならず交通局のカレンダーにも用いられました。
おもいで広場は、都電の旧車輌を2台展示した広場として整備。このうち1車輌は、展示室として改装し都電と人々のおもいでが詰まった「おもいでグラフィティーボックス」や、ジオラマで当時の生活や賑わい、人と都電の風景を楽しく見ることができる「おもいでジオラマ」を設置。子ども達に人気のコンテンツとなりました。
おもいで広場の展示には、ジオラマ(縮小模型)だけでなく、当時の雰囲気をより感じていただくため、はじめて見る方へはガイダンスとワクワク感を、沿線の皆さまには良き時代を懐かしく楽しんでいただけるよう、都電全盛期の映像を用意しました。

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ひとを「想う」力

空間はさまざまなひとの中に存在するものです。まして、今回は公共交通機関という性格もあり、完成したものだけでなく、施工中も、クライアントや利用者、周辺住民の皆さまにとって心地よいものであることを心がけました。

電車をとめることはもちろんできないので、工事は主に終電〜始発までの時間を利用。オープンな空間のため、騒音問題、作業時間に配慮し作業工程を組みました。工事前には近隣住民説明会にも同行し、質疑応答に答えました。

構造上建築確認申請が必要なものがあるなど、多数の手続きや検査が必要なうえ、荒川区と豊島区にまたがっており、区に維持管理をお願いするものもあるため、クライアント様側での調整のご協力などもさせていただきました。工事全般にあたり、安全面には常に気を使いました。

さまざまな工夫と調整を行いながら作業を行い、実際の空間を、コンペ時のデザインイメージスケッチと違わぬイメージに作り上げ、クライアントに喜んでいただくことができました。

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ひとつの「きっかけ」から、イメージを充実させていく

三ノ輪橋停留場のオープニングに併せてプロジェクトを祝って走らせる「花電車」もムラヤマで受注。3Dスキャンという現代の技術で、グラフィックにより昭和30年代当時の花電車を徹底的に表現しました。
懐かしくも新しい花電車は大好評、当初の予定を延期して走ることになりました。また、続く「庚申塚停留場」では庚申塚ならではの「スタイル」というテーマでオリジナルの新聞風グラフィック展示を展開し、沿線案内と併せ訪れる人々を楽しませる仕掛けを施しました。

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DDAディスプレイ産業奨励賞を受賞

スタッフがクライアントご担当者様と一丸となって取り組んだこの環境演出は、社団法人日本ディスプレイデザイン協会により、1年間の国内外の空間環境系デザイン賞を決める「ディスプレイデザイン賞 2009」にて「ディスプレイ産業奨励賞」を受賞することができました。また、BODWアジアデザイン賞メリット賞も受賞しました。

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